自分を客観的に分析しよう

岡山校

 今日は7月10日ですが、早いもので一年はもう半分が過ぎてしまったのですね。

 7月は英語でJulyといいますが、この名前は共和政ローマの政治家であったユリウス・カエサル(Julius Caesar)の誕生月であったところから来ているようです。ところで、古代ローマ帝国には数多くの皇帝がいますが、個人的に興味深いなと思うのはディオクレティアヌス帝です。彼は軍人皇帝時代という長い分裂時代を終わらせ、専制君主制を開始したということで世界史の教科書に登場する人物なのですが、彼はその後、全く新たな方法でローマを支配しようと考えました。帝国を4分割し、それぞれ別々の皇帝が共同統治をとるという形を導入したのです。支配者たるもの自分ひとりに権力を集中させようと思いそうなものですが、あえてそうしなかったのです。背景にはいろいろあったのかもしれませんが、ディオクレティアヌス自身に、広大なローマ帝国の領土を自分ひとりでは支配できないという自覚があったからなのでしょう。自分の能力の限界を把握していたということです。自分ができないことを自覚する。そうすることで最適な方策も生まれる。こういった考え方ができる人は本当に頭が良い人だと思います。

 それは勉強についても同じ、というのは無理やりでしょうか・・・。

 自分の能力の限界を認める、というとまるであきらめているみたいに思われますが、それができるからこそ現状にあった最適な選択ができるのだと思います。公式や単語を2・3回復習して覚えられる人がいるのに、自分は10回やらないと覚えられない。だからといって自分の能力は低いから成績が伸びないのも仕方ない、と考えてはいけません。大切なのは、自分の弱さを的確に把握し、それを埋め合わせるためにするべきことを考えるということです。自分は他の人より記憶力が悪いという自覚があるなら、他の人の2倍・3倍の練習をすれば良いということですね。

岡山校  辻