こんな先生がいます@岡山校 その9
岡山校の英語担当、高島です。投稿は2度目になります。
前回の投稿では、私が米国留学初日にぶつかった「試練」について書きました。サクッと3行でまとめます。
1)ローカル航空会社の「各駅停車」の飛行機に乗った。
2)「途中下車」すると知らずに「終点」の空港で降ろされた。
3)目的地から遠く離れた空港で留学同期の女の子と二人で呆然。
こうして、留学同期で、最終目的地の空港まで同じだった女の子と二人、さびれた地方空港に降ろされ、生まれて一番テンパった17歳の私でした。
それでも、留学プログラムを運営する本部に電話して救援を求めよう、と思い付くまで、さほどの時間はかからなかったです。
ただ、スマホはおろかガラケーさえない時代の話。空港の公衆電話を使うしかありません。さらに、その時私達がいた空港はミシガン州にあり、本部はニューヨーク州にありました。長距離通話にいくらかかるか見当もつかず、渡米初日で小銭の持ち合わせもありません。コレクトコール(料金受信者負担通話)しか選択肢はありませんでした。
…それはつまり、「電話交換手」に話しを通す必要がある、ということ。
“I’d like to make a collect call to New York State. My name is Morio Takashima. M,O,R,I… "
文字にすればたったこれだけ、何ということはない内容です。そのはずでした。
いやぁ、それなりに自信ありましたよ!
英語は好きで、学校の成績も良く、校外で英会話のサークルにもちょくちょく参加してました(他校から参加の美人の先輩が目当てではありましたが)。
…はい、イキってました、ごめんなさい。
生まれて初めての渡米、しかも初日でいきなり深刻なトラブル発生でテンパった高校生の私には、たったこれだけの内容を電話越しで伝えるだけの英語も使えなかったです。
英語を学び始めて数年、初めて自分の非力さに絶望しました。打ちのめされました。失意体前屈状態でした。orz
推定で5分ほど(主観的にはずっと長く感じた)交換手のお姉さんへカタコト英語で訴えかけましたが、努力が実を結ぶことはなく、お姉さんは最後に多分こういう意味のことを言いました。
「アンタの言ってることよく分かんないから、この電話切るよ?」
最後の「電話を切る(I’ll hang up.)」だけは、何故だかスッと理解できた自分が悲しい。
そして。
ガチャン、ツーツー…
その時のやり取りをボイスレコーダーで録音できていたなら、無情にも電話が切られた後、私の顔からサァーッと血の気が引く音がはっきり残っていたでしょう(イヤ無理w)
こうして私は、留学初日にして、大事な教訓をいくつか学ぶことになりました。
その1)
旅先、特に海外では、何が起こるかわからない。
その2)
相手の顔を見て話せないと、言いたいことの半分(もっと少ないかも)も伝わらない
特に2番目の教訓は、後年私が駐在員として二度目の渡米を果たした当初、改めて実感することになります。
この頃は愛の告白さえSNSで済ませてしまう人が多いと聞きますが、本当に言いたいことは、やっぱり相手に直接、その人の目を見て言わないと伝わらない、と昭和生まれの私は思います。
この続きは、また機会があれば。
今回も読んで頂き、ありがとうございました。