【保護者へ】高校選びが大学と就職に直結する!?【岡山5校】岡山朝日・岡山操山・岡山城東・岡山一宮・岡山芳泉

著者情報:KLCセミナー岡山校 城山 偏差値69の香川県立丸亀高校に合格し、慶應義塾大学に現役で進学。専門は英語。
将来、どんな仕事をしたいか、どんな大学に進みたいか――。
中学生の今、この「将来像」がはっきりしていないと、勉強へのモチベーションはどんどん下がってしまいます。
やる気が落ちれば、成績も自然と下がり、あとで進路の選択肢が狭まる原因にもなります。
逆に、将来像を意識して行動すれば、毎日の勉強の意味が見え、努力が成績や将来につながることを実感できます。
※※本記事は、成績・年収・偏差値・学歴といった数値のみでお子さまの価値や将来を判断することを目的としたものではありません。あくまで現在の入試制度や評価の仕組みを踏まえ、「どのような準備をしておくと選択肢が広がるのか」という視点を共有するための内容です。お子さま一人ひとりの個性や興味、成長のペースを尊重することが最も大切であるという前提のもと、お読みください。※※
高校選びが、大学選びであり、会社選びでもあるとしたらどうでしょう。
本記事では、
- どの会社に入れば自由に生きられるのか
- どの大学に入れば自由に仕事を選べるのか
- どの高校に入れば自由に大学を選べるのか
をデータをもとに整理して解説します。
つまり、高校
→ 大学 → 就職の流れを意識してもらうというものです。
「自分の将来」をイメージしながら読むことで、今からできる準備や努力の方向性がはっきりしてくるはずです。
ぜひ、この記事をお子様にも共有して一緒に将来の話をしてあげてください。
どの会社に入れば自由に生きられるのか
どの会社に入るかが、人生における自由の全てを決めるわけではないことを最初に断っておきます。
ところで大卒者の就職率は約98%と言われており、多くの若者がファーストキャリアとして「就職」という選択をします。
一方で、転職や独立が当たり前になりつつある現在、一社に長く勤め続けることだけが正解とは言えない時代になっています。
実際、就職後3年以内の離職率を見ると、新規高卒就職者では37.9%にのぼり、「最初の会社選び」がその後のキャリアに大きな影響を与えていることが分かります。
こうした時代背景の中で、若者が会社選びで重視する軸は大きく2つに集約されます。
それが、
- 将来の選択肢を狭めない 「潰しがきくか」
- 市場価値を高められる 「どれだけ成長できるか」
という視点です。
では、この2つの軸を満たしやすいのは、どのような業界なのでしょうか。
そのヒントとして、近年の大学生が実際に志望している企業ランキングを見ていきます。
こちらは採用情報メディアキャリタス就活様の「就職希望企業ランキング2026」より引用させていただいたものです。
総合ランキング(1〜10位)
1位:伊藤忠商事(総合商社)
2位:三菱UFJ銀行(メガバンク)
3位:三菱商事(総合商社)
4位:NTTデータ(ITサービス)
5位:三井物産(総合商社)
6位:丸紅(総合商社)
7位:Sky(ソフトウェア・IT)
8位:みずほフィナンシャルグループ(メガバンク)
9位:三井住友銀行(メガバンク)
10位:野村グループ(証券・投資銀行)
※説明の都合上、企業名の横に業界名を追記
いかがでしょうか。
ランキングを見ると、昔から高い人気を誇る総合商社が複数ランクインしている点がまず目を引きます。
総合商社は、
- 幅広い業界・商材に関わることができる
- 海外・金融・事業投資など多様な経験を積める
- どの業界に行っても通用するビジネススキルが身につく
という特徴があり、
先ほど挙げた
「潰しがきくか」
「自分をどれだけ成長させられるか」
という2つの軸に、非常に合致した業界だと言えます。
続いて、
上位大学に進学した学生に人気の業界に焦点を当てていきます。
今度はワンキャリア様の東大・京大の就活人気企業ランキングのデータになります。こちらも26卒のデータです。
1位:野村総合研究所(コンサル・シンクタンク)
2位:ボストン コンサルティング グループ(コンサル・シンクタンク)
3位:アクセンチュア(コンサル・シンクタンク)
4位:KPMGコンサルティング(コンサル・シンクタンク)
5位:デロイト トーマツ コンサルティング(コンサル・シンクタンク)
6位:三菱商事(商社)
7位:マッキンゼー・アンド・カンパニー(コンサル・シンクタンク)
8位:アビームコンサルティング(コンサル・シンクタンク)
9位:PwCコンサルティング合同会社(コンサル・シンクタンク)
10位:ソニーグループ(メーカー)
ランキングを見ると、
コンサルティングファームが上位を占めていることが分かります。
これは偶然ではありません。
若者の会社選びの軸である
- 潰しがきくか
- どれだけ成長できるか
この2つに、コンサル業界が明確に当てはまっているからです。
コンサルで身につくのは、
論理的思考力、課題設定力、分析力、プレゼン力といった
業界を問わず通用する汎用スキルです。
そのため転職の選択肢が広く、「潰しがきく」キャリアになりやすい。
また、成長スピードの速さも大きな特徴です。
多くの業界では、新卒は比較的簡単な業務からスタートし、
責任ある仕事を任されるのは20代後半以降になることが一般的です。
一方、コンサル業界では
入社直後からスキルと責任を求められる仕事を任されます。
特に外資系では実力主義が徹底され、成果が強く求められる環境です。
だからこそ、
若いうちから成長でき、給与水準も高い。
これが、コンサル業界が大学生から高い人気を集めている理由です。
ここまで、商社やコンサルといった人気業界を紹介してきましたが、
もちろん、全員がこれらの会社を目指す必要があるわけではありません。
そして、どの会社を選んでも自由に生きるということは可能でしょう。
就職はゴールではなく、
一人ひとりが自分の価値観や自己実現に合った会社を選ぶことが何より重要です。
ただし、商社やコンサルが長年にわたって高い人気を維持しているのには、
それなりに明確な理由があります。
そして重要なのは、
これら人気企業に入れるだけの実力があれば、他の多くの企業にも十分通用する
という点です。
では、こういった企業から内定をもらえる大学、
言い換えると本当の意味で自由に就職活動ができる大学はどこなのでしょうか?
どの大学に入れば自由に仕事を選べるのか
まずは、東洋経済オンライン様の2025年最新版!「難関業種に強い大学」ランキング①を見てみましょう。
5大商社の採用大学ランキングのTOP6位は以下の通りです。
1位:慶應義塾大学 122人 1.6%
2位:早稲田大学 96人 0.8%
3位:東京大学 70人 0.9%
4位:京都大学 38人 0.6%
5位:大阪大学 31人 0.5%
6位:一橋大学 23人 2.3%
人数の横には卒業生全体に対する就職率も記載しております。
次は外資コンサルティング会社の採用大学ランキングのTOP6位です。
1位:慶應義塾大学 299人 3.9%
2位:早稲田大学 275人 2.4%
3位:東京大学 172人 2.1%
4位:京都大学 90人 1.4%
5位:上智大学 73人 2.3%
6位:明治大学 71人 1.0%
ここまで、コンサル・商社の採用実績データを見てきました。
そこで改めて浮かび上がるのが、 東京大学・京都大学・早稲田大学・慶應義塾大学の存在感の大きさです。
採用人数・就職率のどちらを見ても、 これらの大学が頭一つ抜けていることは明らかです。
理由は単純で、
・ 高い基礎学力
・論理的思考力・処理能力
・長時間の負荷に耐えられる学習体力 といった、 コンサル・商社が求める資質と大学での選抜が一致しているからです。
こうした数字を見ると、実質的に学歴フィルターが存在することは否めません。
つまり、採用の第一段階で東京大学・京都大学、早慶レベルの大学出身者が優先的に選考される傾向があるということです。
言い換えると、これらの大学の学生はある程度、自由な就職活動ができていると言って差し支えないでしょう。
どの高校に入れば自由に大学を選べるのか
では、話を高校へと進めます。
先ほどのお話で東京大学・京都大学といった最難関国立大学、早稲田大学・慶應義塾大学などの最難関私立大学について触れましたが、
岡山県内でこれらの大学にコンスタントに合格者を送り続けている高校はいったいどこなのでしょうか?
県内の状況を見ると、国公立大学を志望する高校生が多いことから今回は東京大学・京都大学へと焦点を当てていきます。
今回お見せるデータは岡山朝日高校、岡山操山高校、岡山城東高校、岡山芳泉高校(岡山一宮高校はデータなし)の4校の過去3年間の東京大学と京都大学への合格者数合計の一覧です。※既卒を含む
岡山朝日高校 83人
岡山操山高校 30人
岡山城東高校 8人 ※2022年-2024年
岡山芳泉高校 9人
朝日高校が群を抜いていることは確かのようです。
朝日高校は教育方針として、「“自主自律”を重んじ、自由を尊重する態度の育成」を掲げていますが、そうした自由な教育環境の中で主体的に学び、高みを目指す生徒は多くいます。
実際に東大・京大だけでなく、いわゆる旧帝大(東北大学・北海道大学・大阪大学・名古屋大学・九州大学)への進学実績も他の県内のどの高校と比較しても頭が一つ抜けています。
もちろん、合格実績だけが高校選びの基準ではありません。偏差値や進学実績は一つの目安に過ぎず、学校の教育方針、学習環境、部活動や探究活動の充実度、自分の興味や適性に合っているかどうかも、将来の学びや成長を考える上で非常に重要な要素です。合格実績に惑わされず、自分に合った学校を見極めることが大切です。
しかし、この合格実績が示すものは、単なる合格者数以上の意味を持っています。
このデータは、「校内のどのあたりの順位にいれば、どの大学に進学できるか」という一つの指標として活用できるのです。
もちろん、国内最難関の東京大学・京都大学への合格実績が高い学校であれば、全体としての学力レベルも高く、
比較的低い校内順位であっても、より高い偏差値の大学に進学できる可能性が高いことを意味します。
そして、レベルの高い仲間から触発されることも多いでしょう。
このあたり、
「各高校の中で何番にいれば、どのあたりの大学に行けるか」ということは岡山校の公式LINEを登録してもらえる「【限定動画】岡山県高校入試完全攻略セミナー」で解説しています。


逆算した人生設計を、お子様とともに
最後までお読みいただきありがとうございます!
強調したいのは、高校選び一つで、それが大学選び、将来の働き方までを左右してしまうということです。
何も不安に思う必要はありません。ここからどう行動するかで、未来は大きく変わってきます。
そして、偏差値や合格実績だけで高校や大学を決める必要もありません。今回示したのは一例に過ぎません。
しかし、現実を知り、自分の立ち位置や可能性を理解することは非常に大切です。
最後に、中学生の今だからこそ、親子でじっくり将来について話す時間をとってみてください。
どんな仕事に就きたいか、どんな大学・高校で学びたいかを一緒に考えることで、勉強の意味や目標が見え、日々の努力につながります。
自分の将来を想像しながら行動すれば、今からでも大きく成長できるチャンスがあります。ぜひ、家族で将来像を描く時間をつくり、第一歩を踏み出してください。

