高校1年生の文理選択

岡山校

  文理選択とは…

 多くの高校では高1の秋までにやってくる大きな人生の岐路です。
 簡単に言い換えれば、大学受験の際に文系型・理系型のどちらで受験するかを決めるという側面が大きいです。
 ただ、言うまでもなく、この選択はこれからの人生を大きく左右することなので慎重に選択することをオススメします。

1.選択の仕方

文理選択とは、将来「文系」「理系」のどちらに進むのかを決定することですが、その決定をもとに高2からは文系コース・理系コースに分かれ、学ぶ科目や授業時間数が変わってきます。
 将来就きたい職業や、学びたい学問にも大きくかかわる文理選択「数学が苦手だから文系」などと科目の得意・苦手だけで文理選択を決定することはオススメできません。なぜなら、国公立を受験する場合、主要教科である5科目はすべて入試に必要になるからです。もちろん二次試験のことを考慮すれば各科目に対する範囲・難易度は変わっていきますが、安易な理由での選択は将来後悔してしまうかもしれません

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 ①将来就きたい職業からの選択

  文理選択により就職できる仕事の種類がある程度制限される恐れがあります。
 まずは、「自分が将来何をしたいのか」「どんな仕事に就きたいのか」から考えてみましょう。
 明確な志望職業がない場合でも、どういった分野で働きたいかという希望があれば、文理選択の判断材料にすることは可能です。

<文系からの主な就職>
弁護士、裁判官、検察官、司法書士、国家公務員、外交官、金融業、社会福祉系、マスコミ系など

<理系からの主な就職>
医師、薬剤師、看護師、機械・電子・化学系、航空系、建築系など

<文理両方からの主な就職>
警察官、救急救命士、自衛官、保育士、幼稚園教諭~高校教諭など

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②学びたい学問や好きなことから考える 

 将来の職業や働くイメージができないときは今後どういったことを学びたいのか考えてみましょう。大学も勉強をするところです。学びたいことがあれば、志望する学部を絞り込むことができます。また、学部が固まれば入試に必要な科目などからコースを選ぶことができます。何かが「嫌い」「やりたくない」というマイナスよりも、「好き」「やりたい」というプラスの選択ほうが進学したあとを考えると有意義ではありませんか?

 2.気をつけること

 上記であげたように、自分の「やりたい」という想いから自分の将来を考えていき、文理選択を行っていくことが大きなポイントとなっています。しかし、まだまだ文理選択には落とし穴があるので注意しましょう。

 ①しっかり調べる

 学部によっては、入試に必要がない場合でも進学後に理系科目や文系科目を学ぶケースがあります。また、文理融合型などに属する学部は、入試の際に文系のみで入試を受けられることもあります。つまり、ただイメージだけをもって文理選択をして安心していると思わぬところで足下をすくわれかねないので、自分の就きたい職業や学びたい学問から文理選択を行っている人は入試情報や行きたい大学や学部の進学後の様子等も含め「しっかり調べる」必要があります。
 幸い今はインターネットを通して簡単に調べることも出来ますし、電話で直接大学聞くことだって出来ますし、KLCの先生に聞くことだってできます。まずは、行動に移してみることが大切です。

②その時の流行りに流されない

 現段階で理系出身学生がある一定の分野に置いて就職で優遇されるケースがあったりすることを背景に、近年では理系が人気と言われています。しかし、これはあくまで現時点での話であり、実際に今の高校1年生が受験する時期にはどうなっているかは分かりません。このように時代とともに流行は動きます。また、「①しっかり調べる」でも述べたように今は色々なことがインターネットなどを通して簡単に調べることができます。しかし、情報は膨大で、簡単に得られるからこそ情報の取捨選択をしっかり行い、慎重になる必要があります。自分自身の将来のこと見据えたうえで、自分が何を学びたいのか、何になりたいのかを主体的に考えるよう心がけましょう。

③文理選択後の文転・理転…

 「文転・理転」を考えるきっかけは、将来就きたい仕事や興味がある学問が選択していた文系・理系が誤っていたときや、文系科目・系科目などの成績の伸び悩みが考えられます。
 ただ、文理選択をしたのち、安易に文転や理転をしてしまうと多くの高校では、授業の変更をすることはできないため、授業で習う内容と自分が受験する内容に差異が生じ、学習に大きな影響を与えてしまいます。特に文転と比較して、理転は難しいと言われています。元々文系を選択していた場合、理系科目の基礎を固めるべき時期に文系科目の学習をしているので、学習に大きな遅れが生じます。もし、高校1年生のときに文理選択がうまくいかず、文転・理転をせざる得ない状況になったときにはそれ相応の覚悟が必要といえるでしょう。

3.最後に…

 高校受験が終わり、新しい環境の中で予習・復習、部活動などにもようやく慣れてきたときに待っている大きな人生の岐路。「高1のときにそんな先のことまで考えられない」という人もいるかもしれませんが、人生は待ってくれません。考えられないからと思考をとめてしまわず、KLCの先生のアドバイスもヒントに、自分の人生にしっかりと向き合うことでよりよい選択をしていきましょう。

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