グチはダメ! 前向き言葉が脳のパフォーマンスを高める!
こんにちは。前です。
ちょうど10年前の2011年。当時私はベトナム在住だったのですが、隣国のタイで史上最悪と言われる大洪水が起こりました。モンスーン期の大雨により7月から約4か月間、都市の広範囲で水没状態が続いたのです。
水没した面積は600万ヘクタール=6万km2。ピンと来ない数字ですが、これは岡山県の面積のなんと約9倍にもなるのです。そんな広大な土地が4か月も水につかったままだったのです。
本州の西日本地方がすべて4か月水につかった状態を想像してみてください。
当時タイに進出していた日本企業の駐在員は日夜洪水対策に明け暮れました。工場などでは高価な生産機械が水につかって使えなくなってしまい、どう復旧するか、いつまでかかるか、本当に元通りにできるのか・・・と、頭を抱えたくなる絶望的状況が続いたそうです。
その後、タイの生産活動は無事復旧して今に至ります。
今日のブログは当時タイの日系企業のリーダーたちの間で出回った、困難に直面したときの対応についてご紹介していきたいと思います。
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1:グチは脳の活動を悪くする
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絶望的状況、途方もない困難・・・。
大小さまざまな形でこれは私たちの日常にもあります。
そういったものに直面し、
「これは難しい」
「こんなの無理だ」
などと否定的な言葉がつい口から出てしまうこと、ありますよね。
確かに、
大きな問題を抱えてしまうと、グチをこぼしたくなるのは無理もありません。
「グチでも言わないとやっていられない」
「グチを言うことでストレスを発散させているのだ」
と言う人もいるでしょう。
しかし実は、グチは脳のパフォーマンスを落としてしまい、問題の対策立案や解決を難しくしてしまうのです。
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2:脳の仕組みとは
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リーダーや管理者は、メンバー/部下の士気を高めるために、否定的な言葉を使わずに、プラス発想で肯定的な言葉使いをすべきだと私は思います。
なぜなら、困難に直面した際にリーダー/上司が
「もうダメだ。無理!」
とグチをこぼしたら、メンバーの士気、やる気は低下して仕事の効率も落ちてしまいます。これは体験的に誰でも分かると思いますが、グチをこぼすと、自分自身の脳のパフォーマンスも落としてしまうのです。
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3:A10神経群
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脳の研究の第一人者である日本大学大学院、総合科学研究科の林教授は脳の仕組みについて次のように説明しています。
脳には感情を作り出す「A10神経群」というものがあり、このA10神経群の役割は情報に感情のレッテルを貼ることである。
人が「この問題の対策は難しい」と考えると、A10神経群は「問題の対策」という情報にマイナスのレッテルを貼ってしまう。
そして、脳はマイナスのレッテルを貼られた情報に関して積極的に働かなくなってしまうのです。そのため難しいと感じた問題に対しては思考や理解が深まらず、対策がまとまりにくくなる、というのです。
このようにある問題に関して「この問題の対策は難しい」などとグチをこぼしていると、脳のA10神経群が「この問題は嫌いであり避けたい」とのレッテルを貼ってしまうのです。
そのため対策を考えても思考がまとまらず、「やはり対策は難しいのだ」と悪循環に陥ってしまうのです。
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4:前向きな言葉が脳を活性化する
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林教授は日本大学医学部板橋病院で救命救急センターを立ち上げた時に医師や看護師に「難しいとか疲れたなど、否定的な言葉を一切使わない」ことを課したそうです。
救命救急センターでは徹夜で手術をした後に、心肺停止や瞳孔が開いた緊急の患者が運ばれて来るなど、食事も睡眠も取れない過酷な状況が日常でした。
この過酷な状況の中でも瞳孔が開いた患者の約4割という非常に高い確率で社会復帰させたのは、この否定的な言葉を使わないことが影響していると林教授は述べています。
このように脳のパフォーマンスを考えた場合、大きな問題に直面した時は、「対策は難しい」とは言わずに
「問題は大きいが、最高の解決策を考えてみよう!」
と前向きにとらえて、
「必ず解決できる!」「必ずうまくできる!」
と考えることが大切です。
A10神経群が「必ずできる!」とプラスのレッテルを貼れば、脳は積極的に働き始めて思考力が深まり、良い対策を立案することができるようになるのです。
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勉強の成果も同じところがあります。いや、まったく同じです。
まさに
前向きな思考(ポジティブシンキング)が、高い結果(点数)をもたらす。
苦しい時こそ、前向きな思考で行きましょう!
おのずとそこに活路が生まれ、
良い結果を得ることができるでしょう。
では!
庭瀬校 前