一人を大切にするリーダーは必ず成功を勝ち取る

2024年5月31日庭瀬校

こんにちは!庭瀬校・前です。

■ 大安寺で1番ってどんな人?
前回のブログで松浦校長が紹介されていた大安寺中1年の”Yくん”は一体どんな人でしょう。
彼が通う大安寺中等教育学校は、岡山県下の各小学校、各学習塾のスーパーエース級の子供たちが結集すると言っても過言ではない学校です。今年の入試では、例年よりもひときわ合格のボーダーが高く、入るのがより難しくなりました。そんな中で1学期中間テストという1回のテストとは言え、1番を取るというのはただごとではありません。

Yくんは、好奇心旺盛で勉強に対する努力を惜しまないのは言うまでもありませんが、先生からのアドバイスをすぐに取り入れる素直さもあり、小学校の時からテストで1番をとっても決して偉そうにしないし、友達から質問されたら快く教えてあげ、勉強法のアドバイスなどもしてあげていました。とにかく仲間に優しく、面倒見の良いリーダーです。

Yくん、本当によく頑張ってるね。君のリーダーぶりは私も見ていて本当に頼もしく、うれしい限りです。


今日は【リーダーにとって大切なこと】について、ある社長さん(中井社長)のお話を紹介します。



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一人の人を大切にする
私(中井社長)はリーダーの最大の要諦(ようてい。大切なことという意味)はここにあると思っている。

①お母さんが病気になった子に対して
日ごろ元気だったアルバイトの女性が、ある日元気がないのに気がついた。

中井社長「今日は元気ないな」

女性アルバイト「お母さん、病気になっちゃった」


事情を聞いた後、私は店長に聞いた。

中井社長「お見舞いに行ってあげたか?」

店長「いや、アルバイトですから」

中井社長「何言ってるんだ。すぐ行きなさい」


お見舞いの花代などいくらもしない。それがほかのアルバイトの人たちにどれほど勇気と張り合いを与えることか。私は、正社員とアルバイトの人たちに区別をつけない。

アルバイトの人たちにも親がいて家族がいて、友人がいる。一人の人間の背後には、何十人、何百人もの人がいる。一人の人に対してしていることは、じつはその大勢の人に対してしていることと同じなのである。

↑写真は庭瀬の先生方。本文のイメージです。




②自分に自信が持てない子に対して

高校卒業予定で、2月に面接した女の子がいた。一次募集が終わり、二次募集に応募してくるというのは、ほかで落ちてきた子であることが多い。

おとなしい子だった。高校の成績表には「1」と「2」が並び、「3」が少々。「4」「5」はなかった。

社長「オレといっしょや。すごいなあ」

私が言うと、彼女は照れくさそうにうつむいた。

社長「どこか、受けたんちゃうの?」

女の子「受けました」

社長「落ちたんでしょう」

女の子「落ちました」

社長「ちなみに、どこ受けたん?」

女の子「〇〇〇レストラン」

社長「ああ、そりゃ落ちるわ」


そんな話をしながら、しばらくして私は聞いた。


社長「ほんまのこと教えて。あなた、人事担当者だったら、この子(自分自身を)採用するか。どう?」

彼女はこわごわ答えた。

女の子「採用しません」

社長「なんで?この子、社会人になって、外食産業で一生懸命がんばるっていうたんちゃうの?オレ、真剣に聞いていた。この子のことを、あなた、なんで信じてあげへんの。オレは信じて聞いていたで」



それからまた30分、私は人を信じることの大切さを説いた。


社長「もう一回、最後に聞きたい。この子、どう?あなた人事やったら採用するか?」

彼女はおそるおそる口を開いた。

女の子「採用します」

社長「そう。よういうたってくれました。はい、この子、採用です!」


すると、それまで弱々しい声で応答していた彼女がスックと立ち上がり、キッパリといったのである。

女の子「社長さん、私、がんばります‼」

↑写真はイメージです。


彼女はその後、店長の一人となって、あのときの言葉どおり、本当によくがんばってくれた。
人は、こちらが信じてあげれば、必ず応えてくれるものなのだ。



上司(先輩)は部下(後輩)の好き嫌いをいうな

会社の組織の中においては、部下は上司を選べない。基本的に上司も部下を選べないのが普通である。
だから、私は店長にお願いしている。上司は部下の好き嫌いだけは絶対に言わないでほしい、と。


部下は上司を批判するけれど、上司は部下を絶対に批判しないでほしい。部下に好かれ、親しまれ、信頼され、感謝されるようになってほしい。そして畏れられる(おそれられる)ようになってほしい…と

親しまれることとおそれられることは相反するように思えるが、じつはそうではない。けじめをつけているかどうかなのである。けじめをつけていなければ馴れ合いになるか、そうでなければ、ただおそれられるだけの上司になる。

リーダーたる者、大切なのは感情の管理をすることである。
好き嫌いの感情で部下を扱っていては部下もその組織も絶対に成長しない。

上司は部下に「正論」を吐くのはたやすい。「正論」を前面に、相手をやっつけることはたやすい。正論だからだ。
しかし、「正論」はときとして相手に負の感情が残るものである。「アカンこと」でも見逃さなければならないときもあれば、「わかっていても」叱らなければならないときもある。

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円柱は上から見れば円に見え、横から見れば長方形に見える。
「2+3」は誰が考えても「5」である。だが、答えが「5」になる組み合わせはいく通りもある。

よく、こうしなさい、ああしなさい、そうすればこうなります、というリーダーがいる。これは「理性」あるリーダーであると言えるだろう。

それに対して
「感性」あるリーダーは、『要はこうしたいのだ、そのためにはどうしたらいいと思うか?』という言い方をする。その方が各人の個性を生かせるのはいうまでもない。

(引用:『できるやんか!人間って欠けているから伸びるんや』中井政嗣著

どちらのリーダーが組織を発展させられることができるか。
・・・明白です。
感性あるリーダーこそが部下を育てるのです。
理性ある(のみの)リーダーは部下を従わせることはできるが、同時に思考力をうばっていく。部下は言う通りに動くだろうが成長はしない。

また、文中に出てくる「リーダー」は、「先生」「先輩」「友人」と置き換えても通じると思います。
「父親」「母親」と置き換えても当然通じますね。


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ここでご紹介したリーダーにとって大切なことは、みなさんが所属するクラスや部活、人間関係、、、あるいは会社に置き換えてもあてはまることが多いと私は思います。

また、仮にみなさんが今リーダーでないとしても、一人の人間として参考になることが多いはずです。

まとめますと、

【1】一人のひとを大切にする(思いやり、利他の心)

【2】人の好き嫌いを言わず、その個性を生かすことを考える


の2点になります。

この本で紹介されている中井社長の言葉やふるまいは、驚くほどに庭瀬校の松浦校長のそれと合致するのです。
一緒に働かないとなかなか分からないと思いますが、それはそれは感動することしきりです。


私もベトナムで現地人の教育会社の所長やホテルを経営していたときなど、国籍や文化、価値観、得意分野などが異なることを前提に、それでもみなが前向きになるよう意識しながらやっていましたが、松浦先生と出会い、今振り返るとまだまだだったなあと思います。

↑私が経営していたホテルのスタッフたち。左からマネージャ(責任者)、警備担当⓵、受付⓵、機械修理、警備②、調理、受付②、受付③、そしてオーナーの私。みないい子で、それぞれのプロでした。


日本に帰ってきて数年。松浦校長と出会い、本当に驚きました。今も驚きの毎日です。
そしてリーダー/先生の在り方を学ばせてもらっている毎日です。

まだまだ自分は変化、成長していかなきゃなりません。


今日もがんばっていこう!

        庭瀬校  前

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【推薦図書】『できるやんか!』
リーダー必見の書です。私は電車の中で読みながら何度泣きそうになったことか。