人を動かすたった一つの秘訣

2021年7月5日庭瀬校

6月の学力テストが終わり、返却された答案を見て、ガッツポーズしている人もいれば、がっかりしている人、次はもっと頑張ろう!と張り切っている人など様々だと思います。
成績が上がって喜んでいる生徒の顔を見ると、私も本当にうれしく、思わず目じりが下がってしまいます。(⌒∇⌒)

 

みなさんこんにちは。前です。


庭瀬校では、今月一杯が夏期講習の申込期間となっています。
1学期に教わった内容の知識定着に加え、苦手科目、普段あまり時間をとれていない科目に向き合う良い機会です。
弱点克服に、そして次回テストの成績アップに向けて、ご活用くださいね!

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さて今日は世界的名著と言われている『人を動かす』という本をご紹介します。
この本、カーネギーさんという人が著者で、第1版が発行されたのが1937年。同時に日本語版も発行され。以来、80年以上経った現在も売れ続けている超ロングセラーです。

○お子様をなんとか動かしたい/勉強させたいと思ってらっしゃる保護者の方、
○なかなか動けない自分自身を動かしたいという生徒の方、
両方にとって良いヒントになるかもしれません。


まずその本から一節引用します。
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人を動かす秘訣は、この世にただ一つしかない。

この事実に気付いている人は、はなはだ少ないように思われる。

しかし、人を動かす秘訣は間違いなく一つしかないのである。


すなわち、

<自ら動きたくなる気持ちを起こさせること>

これが秘訣だ。重ねて言うがこれ以外に秘訣はない。


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・・・「動きたくなる気持ちを起こさせる」ってどういうことでしょうか?

◆例えば、相手の胸にピストルをつきつけて、財布を差し出したくなる気持ちを起こさせることはできる。

◆従業員に「クビを切る!」とおどして協力させることもできる。

◆少なくとも監視をつけている間だけは、ムチやおどし言葉で子供を好きなように動かすこともできる。

しかし、こういうお粗末な方法には、常に好ましくない跳ね返りがつきものだ。
人を動かすには、相手のほしがっているものを与えるのが、一番の方法なのである。

では、人って何を欲しがっているのでしょうね…?



◆人を扱う名人・シュワップの話

ここでこの本に出てくる一人のヒトの実例を。
アメリカで週給50ドルがかなりの高給とされていた時代に、年棒100万ドル以上の給与を取った数少ない実業家の一人に、チャールズ・シュワップという人がいる。

シュワップは、1921年にUSスチール社が設立された時、社長に迎えられました。
どういう訳で、シュワップは年棒100万ドル、すなわち一日に3,000ドル以上もの給料を得ることになったのでしょうか?

シュワップが天才だからだろうか?…違います。
製鉄の最高権威だからだろうか?…とんでもない。彼の使っている部下の方が鉄のことなら、彼よりもはるかによく知っていた。

シュワップがこれだけの高給をもらう主な理由は、彼が「人を扱う名人」だからだと自分で言っている(いた)そうです。
どう扱うのかと尋ねてみたところ、次のような秘訣を教えてくれたという。

「私には、人の熱意を呼び起こす能力がある。これが、私にとっては何物にも代えがたい宝だと思う。
それは、
・ほめること

・励ますこと
の2つ。これが何よりの方法だ。

上役/親から叱られることほど、向上心を害するものはない。だから私は、決して人を非難しない。人を働かせるには、激励が必要だと信じている。
だから、私は人をほめることは大好きだが、人をけなすことは大嫌いだ。気に入ったことがあれば、心から賛成し、惜しみなく賛辞を与える」

これがシュワップのやり方である。
ところが、一般の人はどうか?まるで反対だ。
気に入らなければめちゃくちゃにやっつけるが、気に入ってもほとんど何も言わない。

「私はこれまでに、世界各国の大勢の立派な人々とつきあってきたが、どんなに地位の高い人でも小言を言われて働く時よりも、ほめられて働く時のほうが、仕事に熱がこもり、出来具合もよくなる。その例外には、まだ一度も会ったことがない」
とシュワップは断言する。

カーネギーさんによると、人が求めているいくつもの欲求の中で、一番強く、またなかなか満たされないもの。それがこの
「重要な人物でありたいという欲求」
なのだそうです。
「自己肯定感」とか「重要感」といった言葉で表されることもあります。
つまり、人は認められたり、励まされたり、褒められたりしたときにその欲求が満たされ、前向きな気持ちがぶわーっとわいてきて、「よし動こう!」という原動力に満たされるのです。
シュワップさんは人にその原動力を起こさせる達人だったという訳です。

逆に、ダメ出しや否定されたり。あるいは強制・命令されたときを思い浮かべてみましょうか。

……やる気も下がるし、相手の言うことを聞く気も無くなるのは今さら説明の必要はないですよね。

これらは親子関係に置き換えてもそのまま当てはまると思うのです。「勉強やってないでしょ?さっさとやりなさい!#」とキレ気味に大人から言われて勢いよく机に向かう子なんて、歴史上存在しないはずです。笑

もちろん、「躾をする上で叱ることが必要な場合もある」という考えに反対する訳ではありません。ただ、叱責には非効率な感情が少なからず伴うリスクがあることを、言う側は十分認識しておかねばならないのだと私は思います。著者のカーネギーさんも「好ましく無い跳ね返り」と言っていますしね。

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いかがでしょう?うなずいてしまいませんか?

私は耳が痛いことが多々ありました。

ここだけの話ですが、庭瀬校の松浦校長は、実はこのシュワップさんの生まれ変わりではないかと私は思っています。


■自分自身を鼓舞する(はげます)⇒動かす

ここからは、カーネギーさんではなく、私(前)のアイデアです。

この「人を動かす秘訣」は、自分自身に対しても有効だと思うのです。

失敗したとき、やるべきことができなかったとき、自分で自分にダメ出しをしたり、自分にがっかりしたりしませんか?私はよくありました。

残念ながらそういう心理状態になると、ますます落ち込み、自発的積極的な動きがしづらくなり、パフォーマンスも悪くなるものです。そして一度この状態に陥ってしまうとなかなか脱することができません。

私自身、そんな状態に陥っていたある日、本棚の端でほこりをかぶっていた「人を動かす」に本当にたまたま目が留まったのです。

パラパラとページをめくりながら「自分で自分の重要感を増すことができたら、自分はもっと動けるようになるのではないか」と思い至りました。

自分を励まし、やるべきことが少しでもできたら褒めてやる。

これ、結構効果的です。ぜひおすすめします。

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自分で、「いま心が委縮しているな」とか「やるべきことに対して動けていないな」と思う方、まずは10回くらい自分を励ましてみてください。
前向きな言葉を自分にかけてみてください。

予想以上の見えない力が自分に湧いてくるのを感じていただけるのではないかと私は信じます。

このアイデアについては賛否あると思いますので、あくまでカーネギーの「人を動かす」を読んだ私のいち意見ということでお許しいただければ幸いです。
もしやってみて「参考になった!」という方がいらっしゃったら大変光栄です。


何事も前向きな心で臨み、自分からどんどん動いていけたら最高ですね!


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