空間図形のかんたんな解き方
みなさんの中に、「空間図形の問題が苦手!」というかたはいませんか?
計算は、解法を覚えれば、まあ解ける。
平面図形も、まだ分かる。
でも空間図形だけは、何がどうなっているのか、さっぱり分からない!
そんな人、きっとたくさんいるだろうと思います。
そこで今回は、かんたんに空間図形の問題が解ける方法を紹介しましょう。
■なぜ空間図形はむずかしいのか?
なぜ私たちは空間図形を難しく感じてしまうのでしょうか。
その大きな原因は、「立体を頭の中にイメージできない」ところにあります。
空間図形の問題を解くためには、立体を回転させたり、裏返したり、切ってみたりと、さまざまな方法で動かしてみなければなりません。
慣れないうちは、これがとても難しい。
なにしろ平面図形と違って、立体は頭の中にイメージするしかありませんから。
もし手元に立体模型か3DCGでもあれば、もっと簡単に理解できるのに……なんて思うことも、ありますよね。
そこで逆転の発想です。
「立体がイメージできないなら、平面だけでイメージすればいい!」
■これが平面イメージ法だ!
一体どういうことでしょうか? 例をあげて説明します。
まずは、下の図をごらんください。立体がひとつ描いてあります……が。
……ややこしいですね。
そこで、次の3枚の平面図を見てください。
お分かりでしょうか。
これらは、さきほどの立体を「真下」「真上」から見た図、および斜めに切断した「断面」の図です。
この3枚の平面図さえあれば、実は立体を全く見なくても問題が解けてしまいます。
これが、立体をイメージできない私たちの最終戦法!
「平面イメージ法」……またの名を、
「立体がダメなら、平面を見ればいいじゃない」 マリー・アントワネット作戦です!
■平面イメージ法のしくみ
空間図形は確かに複雑ですが、細かく分解していけば、立体もいくつかの平面の集合体に過ぎません。
したがって、立体の上、下、左、右、前、後、そして断面を別々の平面図として描いていけば、その組み合わせで自然に空間図形を把握できるのです。
この方法は、空間図形を全く捉えられない人はもちろん、あるていど捉えられる人が補助として使うのにも有効です。
正しく平面図を描くにはある程度の練習が必要です。
日々の勉強の中で空間図形の問題にあたるたび、平面図を描いてみることを心がけましょう。
このテクニックが、あなたの努力を実らせる一助となりますように。
大高校 杉本