鳥取県立高校入試情報
平成29年度入試情報をピックアップしてお知らせします。
◎選抜方法
一般入学者選抜
【出願期間】
平成29年2月21日(火)から同月23日(木)まで
受付時間は、平成29年2月21日(火)及び22日(水)は午前9時から午後4時30分までとし、
同月23日(木)は午前9時から正午までとする。
【 実施期日】
平成29年3月7日(火)及び8日(水)(ただし、学力検査は、平成29年3月7日(火)とする。)
【 検査内容】
(1)入学志願者全員に対して、次により学力検査を実施する。
a 実施教科 国語、社会、数学、理科及び英語の中から、3教科以上を実施するものとする。この場合において、入学志願者に受検教科を選択させる方法によることもできるものとする。
b 検査時間等国語、数学、社会、理科は各50分間、英語は60分間の検査時間とし、国語、数学、社会、 英語、理科の順に実施する。ただし、実施教科が3教科又は4教科の場合には、実施しない教科の検査時間に作文等の他の検査を実施することができる。
c 配点等
(a)実施教科の配点は、各50点とする。
(b)実施教科の得点の合計を合計得点とする。この場合、1教科又は2教科の得点を1倍を超え2倍以下とする傾斜配点とすることができる。
(c)学力検査の合計得点と調査書の合計評定との比率は、8対2から2対8までの範囲内とする。
(2)入学志願者全員に対して、面接を実施する。
(3)学科又はコースの特性により、必要に応じて作文及び実技検査を実施する。
【選抜方法】
合格者は、調査書(合計評定及び第3学年の各教科の評定以外の記録)、学力検査の合計得点、 面接、作文、実技検査の結果等を資料とし、総合的に判定する。
なお、調査書の合計評定は、第3学年の各教科のうち、学力検査を実施する教科の評定に対し、 学力検査を実施しない教科の評定を2倍するものとする。
【合格発表】
平成29年3月15日(水)
◎内申点と学力検査の比率について
【内申点】
3年の成績を9教科5段階に評定する。5教科に学校指定の倍率をかけ、実技4教科には5教科で指定した倍率の2倍をかける。
【学力検査】
各科目50点満点x5教科・・・250点
①195:250
ほとんどの高校で採用
(内申点の計算 5教科x5点x3=75点 実技4教科x5点x6=120点 合計195点)
②130:250
鳥取東高・鳥取西高・八頭高・倉吉西高・米子東高・米子西高
(内申点の計算 5教科x5点x2=50点 実技4教科x5点x4=80点 合計130点)
③260:250
境港総合産業高・日野高
(内申点の計算 5教科x5点x4=100点 実技4教科x5点x8=160点 合計260点)
◎平成28年度入試 鳥取県教育委員会の分析と考察
【国語】
国語については、基礎的・基本的な言語事項を問う問題から応用的な問題まで幅広く出題した。基礎的・基本的な言語事項の正答率は概ね高く、知識的要素は概ね身についている。しかし、説明的文章では、中学生の日常生活に関わるような身近なテーマでなかったためか、読み取りそのものができておらず、全体的に正答率が低かった。また、文学的文章では、概ね正答率は高かったが、文章全体をふまえた心情の読み取りを記述式で問う設問では、部分部分の読み取りに終始している解答が多く見られた。日頃の学習や日常生活において、文章や事象を部分的にとらえるのではなく、全体と部分とを結びつけながら構造的に読み取る力を育成する必要があると考えられる。また、作文問題の結果を通じて、複数の資料や条件をふまえ、自分の考えを的確に表現する力を育成する必要があると考えられる。
【社会】
社会については、知識・理解の習得状況を問う問題や、資料を読み取って答える問題を多く出題した。 知識・理解の習得に関する内容については正答率が高かった。一方、資料を読み取って説明する問題や、 知識を活用した深い理解が試される問題については、正答率が低かった。これは、適切に説明すること や知識を活用することに課題があると考えられる。事象と事象を関連付けて学ばせる学習や、現実の社会的事象と結び付けて学ぶ学習の充実を図り、社会の形成に主体的に参画しようとする力を工夫して養 うことが必要である。また、いずれの分野においても、日常の社会生活と関連付けながら今日の社会的 な問題に対する関心や意欲を高め、学んだ知識を活用して、さまざまな角度から考察し説明する力の育成を図ることが重要である。
【数学】
数学については、基本的事項を問う問題を多く出題するとともに、表・図・グラフ・資料を 積極的に活用して課題を解決する問題及び思考の過程を記述する問題を出題した。教科書や問 題集等で学習した型どおりの問題は正答率が高かったが、問題文などから複数の条件を把握し 処理する問題や考察過程を数学的に表現する問題では、問われている内容の難易にかかわらず 誤答率が高かった。これは、型どおりには処理できない問題や、型にはめるまでに試行や多段 階の思考を要する問題において、問題文を正確に把握した上で、補助線を引く、表を作る、い くつかの値を代入する、条件に合わせてグラフや図を描くなど、具体的な操作を通して論理的 に問題をとらえる力に課題があると考えられる。そのため論理的に考察した結果を数式やグラ フ、図などで表現する力を育成していくことが重要である。
【理科】
理科については、基礎的・基本的知識や理解度を問う問題から、観察・実験の結果を処理し て考察する問題まで幅広く出題した。重要語句や基本的な計算及び作図の問題は正答率が高く、 無答率も低かった。しかし、観察・実験の結果を分析し解釈して表現する問題では正答率が低 く、無解答も見られた。また、文章記述で解答する問題では、質問の意図と合わない記述が見 られ、的確に表現する能力に課題がある。平素の授業において、目的意識を持って観察・実験 を行い、結果を処理し、総合的に考察し表現する能力を育成するための指導の工夫が必要であ る。化学式や化学反応式では無答率が高く、複数の計算を要する問題や知識を応用する問題で は正答率が低く課題が見られた。化学変化を原子や分子、イオンのモデルで説明したり、観察 ・実験の結果について分析したことを、生徒自身が説明したりするような言語活動を取り入れ るなど、獲得した知識についての理解を深めて体系化していくようにする必要がある。
【英語】
英語については、「聞くこと」「読むこと」「書くこと」の3つの領域にわたって、英語の知識や、それらを活用した表現と理解の能力を測るために、比較的短い文から、まとまりのある長い文章まで出題した。英文を聞き取ったり、まとまりのある英文の概要を読み取ったりする問題の正答率は高かったが、実際のコミュニケーション場面を想定して英語で説明する文を書いたり、長い文章を読んで、書かれている内容から判断して文脈に合う表現を記述する問題は正答率が低かった。指導にあたっては、身近な出来事や体験したことなどについて英語で表現することに継続的に取り組ませるとともに、まとまりのある文章を読んで書かれていることを理解し、内容について自分の感想や意見をまとめ、表現する力を育成する指導が重要である。
◎県教委の考察からみた各科目の出題傾向と対策
【国語】
総合問題、論説文、小説文、古文、条件作文の大問5題構成。
条件作文は資料を見て自分の考えをまとめるもの。
総合問題では、スピーチや、話し合いの内容把握の問題、漢字、ことわざ、文法、敬語などが出題される。
論説文、小説では、内容理解を問う記述問題の対策が必要。設問を正しく読みとり、解答する訓練を繰り返したい。
作文は、テーマを設定し、自分の考えを正確に表現する練習をすることが必要となる。
【社会】
地理、歴史、公民の各1題の大問構成。
基本的な内容理解を求める出題と、統計、地図、写真など各種の資料を読み取る問題が中心に出題される。資料から読み取ったことを的確にまとめる記述の練習が必要。
【数学】
大問6題構成で、標準的なレベルが中心。
大問1の計算問題、基本問題で確実に得点できるようにしたい。
作図、証明、統計、連立方程式の文章題は毎年のように出題されている。
学習時の注意点は、典型問題の反復だけでなく、問題の解釈をし、論理と根拠を考え、典型パターンに落とし込む訓練が必要。
【理科】
教科書の基本事項を理解した上で、与えられたデータ、実験結果から考察するなど、科学的思考を養っておきたい。化学、物理、生物、地学の分野から各2題、計8題の出題となり分量が多い。記述、作図、計算力をつけておくことが重要。
出題数・・・大問8題(各分野から2題ずつ)
【英語】
リスニング・読解・英作文の全てに文法事項が含まれるため、基本的な文法事項をマスターし、応用できるようにしておきたい。語彙や、熟語も増やしておくと良い。
英作文では、あるテーマのもとに書く自由英作の練習をしておくことが必要。
出題数・・・大問5題
大問1 リスニング
大問2 短い対話文によって基本的な表現力をみる問題
大問3 スピーチ文読解
大問4 対話文読解
大問5 長文読解
内容理解と作文力が試される。日本語による説明が求められる設問も出題されている。
すべての科目について共通していることは、「基本事項の定着」をしたうえで、
「出題内容の解釈をし、思考をし、論理的な考察をすること」です。
これは、KLCの指導方針とおなじです。
夏休みに行いたい受験のための準備としては、
学力診断テストのテスト直しです。
各科目とも、学力診断テストの見直しを正確に実行し、毎月の学力診断テストに対し、志望校ごとの目標点に到達するための学習に取り組みましょう。
テスト直しの方法は、正解にたどり着けなかった原因を洗い出し、正解にたどり着くための根拠の理解を徹底すること。
さらに間違えた問題の周辺知識をノートにまとめるなど、その問題から「次はこう問われるかもしれない」「こう問われたらこのように解答する」という準備をしておくことが必要です。
本質的な学力の向上を目指し、日々の学習に取り組みましょう!