2月分から4月分の一斉授業の月謝・維持費・入塾金・ICT利用料が最大3か月すべて無料となります。
個別指導については、2月から4月まで1コマ分のみ無料となります。
※教材費は別途発生いたします。
※春期講習は別途費用がかかります。
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今日2月28日は、世界初の合成繊維「ナイロン66」が発明された日です。
人類がはるか古代から利用してきた天然繊維は、いずれも有機物の「小さな分子」が、たくさん結合して(くっついて)作られた「大きな分子」です。
この「小さな分子」をモノマー(単量体)、「大きな分子」をポリマー(重合体)といい、その中でも特に大きな分子のことを「高分子」と呼びます。
たとえば、綿や麻の主成分はセルロースという高分子で、グルコース(ブドウ糖)というモノマーからできています。
絹やウールはタンパク質という高分子で、アミノ酸というモノマーからできているのです。(アミノ酸とひとくちに言っても、いろんな種類があるのですけれど……ひとまず今回は置いときましょう)
グルコース(ブドウ糖)といえば、ジュースやラムネなどにも入っている甘い糖の一種です。ふだんみなさんの着ている服が、そんなものからできてるなんて、ちょっと驚きですよね。
だからこそ、草食動物のヤギやヒツジなどは、草だけを食べて生きていくことができるわけです。
さて、そうすると次のようなアイディアがわいてきませんか?
「綿や絹の繊維がモノマーをたくさん結合させたものであるなら、小さな分子を人工的に結合させれば、繊維を作り出すことができるのではないか?」
このアイディアを実現させたのが、ナイロンの発明。ナイロン66は、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンという、2種類のモノマーを交互に結合させた高分子です。
ナイロンの発明のあと、世界中でさまざまな合成繊維が開発されていきました。それがどれほど便利に世の中で使われているかは、みなさんもよく知っていますよね。
えっ、知らない?
では、あなたが今着ている服のラベルを見てみてください。きっとひとつくらい、合成繊維の名前が見つかると思いますよ。
ナイロンをはじめとする合成繊維については、高校生の化学で詳しく教わります。興味のあるかたは、ぜひ勉強してみてくださいね。
岡山校 杉本
大学入試2次試験まであとわずか、公立高校入試まではあと20日を切りました。
受験生の皆さんは最後まで悔いのないようにやるべきことをやり切りましょう。
さて、直前期になるとどうしてもマイナス思考になる人が多いと思います。
「もっと勉強しておけばよかった」「成績が思うように伸びない」などなど、
受験生であれば一度は思ったりするのでは?
冒頭に「悔いのないように」と言いましたが、なにかしら悔いは必ず残るものです。私たちは2通りの人生を歩むことはできませんから、頑張らなかったことも含めてその人なりのベストなのです。過去は変わりませんから、これからの自分を変えましょう。
なかなか前向きになれない人は笑顔の練習をしましょう。「人は楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」という言葉があります(誰が言ったかは忘れました)。今こそ笑顔を作りましょう。「んなもんできとったらはじめからしとるわひとごととおもいやがってこのくそj(略」とか言われそうなので、一つだけコツを。
ムンクの叫びをご存じですか?知らなければOKgoogleなりsiriなりに聞いてみましょう。ムンクの叫びをマネしましょう。あと、目線だけ上にあげて、目玉を左右に動かしてみましょう。
表情筋が柔らかくなって笑顔を作りやすくなります。勉強の合間にでも試してみてください。
あまり人のいないところでしましょうね。
岡山校 辻
物は、なぜ燃えるのでしょうか?
むかしむかし、人類が「科学」というすばらしい道具を持っていなかったころ。私たちの祖先は、日常生活の中でうかぶこうした疑問にさまざまな方法で答えを出していました。
その中には、今では「まちがい」であると分かっている答えもあります。
今日はそうした「まちがい」をいくつか紹介してみましょう。
ニュージーランドの神話に、マウイというたいへんないたずら者が登場します。
むかし、人間は火をつける方法を知りませんでした。火がなければ、体を温めることも、食べ物を料理することもできません。
火を持っているのは火の女神だけだったのです。
貴重なものであるからこそ、いたずら好きの血がさわぐものです。マウイは「女神の持っている火を消してやろう」と悪いことを考えました。
マウイは女神の家に行き、こうお願いしました。
「村の火が消えてしまったから、おれに火を分けてください」
女神はこころよく火を分けてくれました。ところがマウイは家の外へ出るなり、わざとその火を消してしまいます。そしてすぐに女神のもとへ戻り、こう泣きつくのです。
「せっかくもらった火が消えてしまった。もうひとつ火をくれ」
こんなことを何度もくりかえし、マウイは次々に女神の火を消していきます。はじめは親切だった女神も、だまされていることについに気づいて怒りはじめました。
女神は火をはなって大火事を起こし、マウイを焼き殺そうとしました。マウイは必死に走りましたが逃げきれません。
そこでマウイは雨を呼びました。降りしきる大雨によって女神の火は消えていき、マウイはなんとか生きのびることができました。
さて、このとき女神の火はみんな消えてしまったかに思われました。
しかし、実は女神の火はまだ生き残っていました。雨によって消されてしまう直前、女神は火を木の中に隠しておいたのです。
それ以来、火はいつも木の中に隠れています。だから今でも、木をこすり合わせれば、そこから火が出てくるのだそうです。
もちろんこれは空想の物語です。しかし、むかしの人々が限られた手がかりの中から懸命に考えて、世界の不思議を解き明かそうとしたことがわかりますね。
科学の世界でも、はじめから正しいことが分かっていたわけではありません。
かつて科学者のあいだでは、物質は「燃素(フロギストン)」というものをふくんでいる、と信じられていました。
物が燃えると、その中から燃素が空気中へ出ていきます。この燃素を失ったあとに残るものが灰。だから物が燃えて灰になると、燃素がなくなったぶんだけ軽くなるのだ、と説明されていたのです。
ところが、ここに燃素説では説明がつかない事実が見つかりました。
というのも、木や紙を燃やして灰にするとたしかに軽くなるのですが、金属を燃やした場合は逆に重くなってしまうのです。
これを説明づけるためにさまざまな仮説が立てられましたが、どれもいまひとつしっくり来ず……
やがて、「物が燃えるというのは、酸素と結びつくことである」という「酸素説」が生まれ、こちらのほうが正しかったということが明らかになっていくのです。
みなさんが理科の授業で習っているのも、この「酸素説」ですね。
さて、「火を奪った男の神話」や「燃素説」は、どちらも「まちがい」でした。しかし、これはむかしの人々が「うそ」をついたということになるのでしょうか?
いいえ、そうではありません。「うそ」とは、「事実と異なっていると知ったうえで、まちがったことをわざと言う」ことをいいます。しかし神話を考えた人々や、燃素説をとなえた科学者たちは、その時代に手に入れることができた情報の中から、自分なりに考えたうえでひとつの結論を出しただけなのです。
実はこれこそが、科学のいちばん大切なところではないか、と思います。
人間ひとりひとりの力は、とても小さなものです。正しいことがはじめから分かるはずもありませんし、いつだってまちがいは生まれるものです。
だからこそ、科学の世界では、まず「こうではないか?」という仮説を立て、世界のひとびとに公開します。
ほかのひとびとは仮説を読み、「たしかにそうだ!」「いや、それはおかしい」という両方の立場から、きちんと調べられた証拠に基づいて意見を出します。そしてまた、その意見ひとつひとつについて、みんなが正しいかどうかを確かめていくのです。
それは気が遠くなるほどめんどくさく、たいへんな作業です。しかし、だからこそ、導かれた結論は「かなり正しそうだ」ということができるのです。
みなさんが教科書で学んでいるのは、こうしたたいへんな作業を乗りこえて、「どうやら、これは正しいぞ」と認められたことばかりです。
これまでの人類が、がんばってがんばって積み上げてきた知識の山。それを学び取ったうえでこそ、さらにそのうえに、新しい知識を積んだり、今まで積み上げられた山の一部を手直ししたりすることができます。
今のみなさんの勉強は、未来の科学を作るたいせつな1ピース。
勉強をしていると、ときには「こんなこと、やっても意味ないのではないか?」という気がしてくるものです。
でも、受験生のみなさんが日々とりくんでいることは、このように、壮大な人類の歴史の中で重要な意味を持っていることなのです。
今年度の受験シーズンも残すところあとわずか。どうか胸を張って、本番にむけてがんばってくださいね。
岡山校 杉本