合格するインプットとアウトプットの比率とは?

みなさんこんにちは!!
小6、中3、高3の受験学年は本番まで半年を切りました。
それぞれが自分を追い込み…知識、実力を仕上げていかなくてはならない大切な時期ですが、ではどうやって何をやったらいいのでしょうか…?

 この追い込みの時期の過ごし方、とりわけ<過去問の取り組み方>の中に、効果が出る勉強法のヒケツが集約されていますので今日はこれについて書きます。

私が担当している小6の受験生には夏ごろから
「合格する子は、入試問題の過去問をやりこんだ子だ!」
「これ(過去問演習)ヌキにして合格は絶対にありえない!!」
と話しています。
過去問演習というのは、勉強においてアウトプット(出力)に当たります。

結構多くの方が「勉強ってインプット(入力)すること」と誤解しているのですが、インプットだけでは実力はアップしません。アウトプットをしっかりやってこそインプットした知識が定着し、実力がアップするのです。
逆に言うと、塾に通っていてもなかなか成績が上がらない人というのは、アウトプットの量、質に問題があるケースがほとんどです。
(インプットに問題がある場合もありますがここでは割愛します)

【1】そもそも勉強の『インプット』と『アウトプット』って?

「インプット」とは「入力」のこと。元々、電気回路に与えられる電気信号とか、コンピュータに情報をデータとして与えることを意味します。


勉強におけるインプットとは、知識や情報などを頭に入れていくことになります。
その具体例としては、
・授業・解説を聴く
・参考書や教科書を読む
・暗記をする
・インターネットで有益な情報を見る
などです。

一方、「アウトプット」とは「出力」。
「インプット(入力)によって得た知識から成果物を作ること(出力)」
を指します。
勉強におけるアウトプットの具体例は、
・習ったことをノートにまとめる
・覚えたことを使って問題演習をする
・テストをする
・人に何かを教える
・発表や意見をする
などです。

【2】アウトプットと記憶の関係

繰り返しますが、勉強して実力を上げるためにはアウトプットが必要不可欠です。なぜならアウトプットを通して知識が記憶として定着していくからです。
そもそも脳には記憶を整理する機能が備わっていまして、人間が生きていくために必要な記憶とそうでない記憶を選別してくれるのです。つまり、使わない記憶は消去(忘却)するようになっているのです。

たとえばあなたはおとといの晩御飯を覚えていますか?
また1週間前の晩御飯はどうでしょう?

多くの人は覚えていないと思います()
このように使われない記憶は忘れてしまうんです。
逆にいえば、覚えたいことは必ずアウトプットして使う必要があるんです。

つまりいくら高い教材や参考書を見たり、塾や補習に通ったところで、このインプットとアウトプットがかみあっていなければ全く意味が無く、効率はゼロ!と言ってもよいでしょう。せっせと時間と費用をつぎ込んでも無駄になってしまいます。そんなの最悪ですよね。

【3】勉強における理想的なインプット/アウトプット比率

勉強法に関する有名な書『脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実!』にてインプットとアウトプットの比率に関する実験が紹介されています。

コロンビア大学のアーサー・ゲイツ教授の実験で、
ある名簿に書かれた人物たちのプロフィールを小3~中2までの100人以上の子供たちに覚えさせて暗唱させるという実験で、「覚える時間」と「練習する時間」の割合をグループ毎に変えて指示したというものです。

その結果、最も高い結果を残したのは、約30%40%を覚える時間に費やしたグループだったのです。学年が低い方では40%側で、学年が高くなるほど30%に近くなったそうです。

この結果から、

インプットとアウトプットの理想的な比率は3:7というのが世界的にもメジャーな説となっています。

「へー、3:7か・・・。」とインプットしていただけました?笑

7÷3≒2.3ですから、インプット1に対して、2倍強のアウトプットの量、時間が必要ということです。
コロンビア大学の先生はこの3:7という比率を時間で出したのですが、現実の勉強時間にそのまま時間で置き換える際には少し注意が必要です。
なぜならアウトプットにかかる時間は個人差がありますし、2回目、3回目になれば時間はどんどん短縮していくからです。

つまり、ある問題の解説を授業で30分受けたら、その類題を解くアウトプットのために必ず70分机についていなくてはならないかというとそうではありません。
どちらかというと、
「インプット1問に対して解き直しや類題を7÷3≒2.3つまり2回(2問)強⇒切り上げて3回(3問)やる」
という、回数での目安が正しい姿を表していると私は思います。

ただしこの「1問に対して3回アウトプット」も個人差があることはご承知おきください。あなたはひょっとしたら2回でマスターできる人かもしれませんし、あるいは5回必要かもしれません。科目、単元によって必要な回数が異なることも当然あるでしょう。

また、世の中にはインプット1回ですぐに使いこなしてしまう、アウトプットがほとんど不要な天才=異能な人もいますが、おそらくあなたはそういうタイプでない可能性が統計的に非常に高いです。KLCセミナー本部長が申すには「そういう生徒は過去に2人しか会ったことがなく、2人とも東京大学医学部に行った」とのことですから。

【4】スポーツにおけるインプット/アウトプット

勉強以外の例ということで、私が大好きなテニスについて書かせてください。
テニスの練習過程で
<イ
ンプット>に当たるのが、
打ち方や体の使い方の指導を受け、素振りをしたり球出しメニュー
をしたりすること。
一方、
<アウトプット>に当たるのが、
相手との実戦的なラリーや、実際の試合
になります。

私が過去40年のテニスキャリアを振り返ると、ごく稀に必要なアウトプットの時間が極端に少ない天才的な人たちに出くわしましたが、
99%以上のほとんどすべての人は正しいインプットに加えてそれ以上にアウトプットの時間を積まないとレベルアップしていかないことは動かし難い真理でしょう。

テニスに関してこんなことも言えると思います。
インプットだけでは勝てない>
市中のテニススクールの中には「汗をかくこと」を目的としているため、インプット(球出しメニューのレッスン)だけで満足される生徒さんもいます。⇒残念ながらこういった思考の人は試合で勝てる強さを得ることはまずありません。(ただ、本人の目的には適っているので問題はありませんが)

<時間でなく質が重要>
部活の他校との試合では、どちらの部も毎日練習=インプットもアウトプットもしているのにすごく差がつきますね。これはインプットの質の差によるもの。正しいインプットはその後のアウトプットの効果を左右します。間違ったフォーム(インプット)でいくら試合形式の練習(アウトプット)を積んでも勝てるようにならないのはテニスに限った話ではありませんよね。アウトプットしながらも、定期的にインプットでフォームの確認や戦略の学習を行っていくことが成長を加速させます。…これは勉強も全く同じです。

【5】合格のための過去問演習の仕方

中学受験をする小6について言いますと、毎年過去問を〇年分(かなりの年数)あげています。
通常授業がインプットに当たり、過去問演習1回目はアウトプット1回目になります。でもそれだけではアウトプットが足りない訳ですね。間違えた箇所の原因を明らかにして理解した上で(これもインプットになります)、アウトプット2回目、3回目と、インプットをはさみながら解き直しをしていくことで知識・記憶を定着、増強させていく。

振り返れば、倍率3〜4倍という難関を突破して志望校に合格する生徒たちはみな、その〇年分という膨大な過去問を3回はこなしていました。

逆に通常授業の宿題に追われて過去問まで手が回らない生徒(どれだけ急かしても励ましても、解き直しまでたどり着かない生徒もいるのが現実です)は良い結果につながらないことが多いです。

大学受験に臨む高校3年生も同じです。
通常授業でインプットしたところで満足していては全然ダメで、記憶定着に至らず模試や本番で点数は出ないでしょう。
授業でやった問題そのもの、または類題のアウトプットを3倍(3:7)やってこそ!です。

この時期、「何をやったらいいのですか?」という質問に来る高3生もいますが、答えは明白、『アウトプット!』です。通常授業や模試の結果でウィークポイントもはっきりしているはずです。その単元のアウトプットを3倍やることです。やっていないから点につながっていないだけです!
注意点としては大学入試の科目、単元は膨大ですので、全てをインプットの3倍の時間やろうとするとかなり無理な時間になります。そこで一巡目のアウトプットの結果、できなかった箇所を絞り込んで二巡目をやるとか、早期に志望校を決めて受験科目を絞り込むなどでアウトプットの時間を減らし、効率的な時間配分をすることが必要になります。

いずれにせよ、
「やればできる!」とは、
「アウトプットやれば本番でもできるようになる」

ということ!

良質なアウトプットの比率を上げて知識定着、実力アップ⇒合格!につなげていきましょう!
長文を最後まで読んでいただきありがとうございました。

             倉敷校 M
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【保護者の方へ】
すでに説明会でご案内させていただいている中1中2への11月からのICTを利用した新学習システムの導入(反転学習)は今回記事にしたインプットとアウトプットの比率と質の改善に大きく寄与します。
詳しくは説明会、またはお問い合わせくださいませ。