【一斉休校の影響】岡山の高校生はいま?これから夏に向けどんな勉強をしていけばよい?(学習進度・後編)

2020年6月17日岡山校

一斉休校による影響について、遅れが叫ばれる学習進度についての後編です。

高校生は個人差が激しい。

高校生は、各高校について対応が様々でした。動画を配信し、それを観て予習の補いをする高校もありましたが、ほとんどが登校日にまとめて基礎知識のみを一気に伝え、それを基に各自に予習を課すといった内容です。

予習ですから、生徒によって定着度に大きく差がついているのは仕方ありません。それを踏まえて各高校ともに、予習内容については、問題集等を利用して授業で復習を行っておられます。ただ、今後の進度の事を考えると、各高校ともにそれほど長く復習を行う時間はないように思います。

知っておいてほしい!復習授業の性質。 

 少し脱線します。ここで、知っておいて頂きたいのは、問題集等を使っての演習中心の授業は、学習してきた事を実践する(アウトプット)ことが目的であって、新たな知識を学習する(インプット)ことが目的ではありません。つまり、基になる知識が十分でなければ効果は少ないです。

KLCの授業が学力別になっているのも、学力層に応じて知識を入れ直す程度が異なるのも理由の一つで、QAのような個人別の補習時間を設けている理由でもあります。

お尋ねしたいのは、「しっかり予習しましたか?」ということです。

はっきり言うと、予習の段階であまり理解できていないのであれば、問題集を使った授業でそれが大きく改善されることは少ないです。どうしても理解できない場合は、復習授業の前に先生に質問するなり、塾を利用するなどの対策をしてください。

高1・高2生は、学習進度よりも定着を優先!

 学習進度の話に戻ります。各高校ともに、学習進度は遅れが響かないように工夫されると思います。ですから、高校1年生・2年生は、学習進度を気にすることはやめておきましょう。それよりも進度よりも知識の定着度の方を優先させて下さい。

やはり短時間で多くの内容を伝えることになるため、全体的に知識を定着させるための演習時間は圧倒的に不足してます。夏休みは短いですが、やはり夏の時期に演習時間を確保する必要があります。また、苦手科目においては、苦手意識を加速させる可能性が高いため、早急に対策をしてください。

特に、高校1年生は、本来なら高校生活に慣れ始める6月に、高校生活が始まる形になりますので、慣れ始める8月には必ず復習を入れる必要がありますね。

高3生は、理系の2次試験対策が必要!

 高校3年生は、理系科目の学習進度への影響が心配です。元々、理科は受験までのカリキュラムに余裕がありませんから、補習するにしてもやはり詰め込み感は強くなります。

入試日程の変更などの話も出ていますが、理系選択者にとって、数学Ⅲや理科などの科目は2次試験に向けた演習量の確保が必要になります。これから、9月までの勉強が本当に大事です。

部活動が中途半端に終わってしまったり、一斉休校で生活のリズムが乱れてしまったり、切り替えは難しいですが(これについては、また別の記事で触れたいと思います。)、せめて塾として、生徒がやるべき事に迷わないよう学習の方向付けをしていきたいと思います。

小学生の受験は、学習進度に影響なし。

一斉休校の小学生の受験に対する影響は、学習進度という観点でいえば、通塾している限りはほぼないと言えます。ただし、新型コロナウイルスの影響は、学習進度だけではなく、学習意欲や学習習慣にも及んでいますので、その点については、中学生や高校生を含め別記事でお話ししたいと思います。

 

中川