【英語】長文読解ができない原因Top3

2018年10月15日大高校

高校生が大学受験で苦戦する内容のひとつに英語の「長文読解」があります。

何事にも「できないものには理由がある」ということで、その大きな原因を3つ挙げてみましょう。

①英語も日本語でいうところの「国語」

よく耳にするのが、「自分の訳した日本語の意味が分からない」という状況です。日本語訳のチェックをしていると、単語の意味は合っているが「内容」は取れていないな、と思う解答をよく見かけます。英文全体のテーマがさっぱり取れていない状況が推測できます。

【原因】そもそも英語長文も「英語で書かれた国語」です。日本語での現代文の読解が苦手であれば、それに比例して英語長文も苦手になる傾向があります。小中学生からの国語の得意・不得意を振り返ってみてください。英語力の前に「言語力全般の源である国語力」を確認してみてください。

【対策】英語・国語と教科の壁をつくるのではなく、「言語・知識全般」の力を上げようと考えましょう。日本だけでなく世界における様々な出来事・事象に対して、「何か身になるものがあるのでは?」と考え、吸収しましょう。その知識・経験の厚みが「言語・知識全般」の力となり、読みやすい日本語訳をつくるバックボーンとなります。「ん?何か話が壮大だな」と感じるでしょう。そうです、短くてもいいのでいろいろな文章を読み続けて、様々な言語表現に触れてください。「この表現うまいな。覚えておこう。」と吸収することが大切です!

②読みやすい文章と読みにくい文章がある

模試のあとなどによく耳にするのが、「今回の長文は読みにくかった」という嘆きです。しかし、その原因まで把握している生徒はほぼいません。実は大体の生徒が同じようなことを感じていることが多いのです。いったいなぜなのでしょうか?

【原因】英文で取り扱う話題にも読みやすい、読みにくいという差が存在します。現代文と同じように「小説は読みやすいが評論文はちょっと…」という場合が多いです。その評論文でも、理系内容(環境・医療・科学など)はテーマがはっきりしているため読みやすいですが、文系内容(言語・文化・哲学など)は内容が抽象的で形がないため読みにくいことが多いです。「地球温暖化問題の英文か!」と気づけば読める可能性も高まるのですが、「日本語の聞き手を慮る言語特性…」となるとさっぱり意味が分からなくなるのがそれです。結局、人生経験が短いがために世の中のことに触れる機会が少なすぎるのが原因です。いろいろなことを知らないし、疑問に思ったこともないし、自分の意見を発信したこともない人がほとんどだからです。

【対策】実は、対策は①と同じです。様々な文章に触れ続けてください。そしてその時に、「この筆者の考え方はどこかで再会するかもしれないので理解して覚えておこう」と思うことが大切です。暗記ではなく「理解・吸収」ですね。自分独自の意見だけで生きている人なんていません。自分の意見のある程度は、いや大部分は触れたことのある他者の意見です。それをあたかも自分の意見であるかのように振る舞っているのです。あなたも様々な意見を自分のものにしてしまいましょう。

③英文の基本構造が分からない

やっと英語そのものの話になります。採点、添削をしていてよく見かけるのが「英文の基本構造を取れていない日本語訳」です。つまりSVOCMが正しく把握できていない日本語訳ですね。英単語の訳を並べただけで、英文構造のルールが完全無視!という答案が本当に多いのです。

【原因】SVOCMの把握が最も重要であるということを理解していないことが主因です。不定詞・動名詞・助動詞・仮定法・関係詞… さまざまな文法事項を学習し、中学内容よりも覚えることが多くて四苦八苦する生徒が本当に多い…。その多い内容を暗記するのに心を奪われてしまい、文法知識は「SVOCMを正しく把握するための道具でしかない」という視点が欠落してしまうのです。

【対策】「ん?SVOCMを把握するための道具??」という疑問を感じた人も多いでしょう。実例を紹介すると、「述語動詞は1文に1つしかないので、おまけの動詞を省く必要がある。それは“準動詞”、“従属節中の動  詞”や“関係詞節中の動詞”などが該当し、それらを除くと…」という話になります。これだけで予測がついた人は、英語力が高いので問題ありません。ブログの中だけで説明しきるのは無理がありますので、KLCの英語の授業でコツを教えてもらってください!!

英語の長文読解ができない原因Top3を書いてきましたが、すべてに共通するのは、「経験値を積まないとなかなか理解できない」という点です。それを限られた時間で習得するにはコツが必要ですので、論理を大切にするKLCの授業で時短習得してください!

大高校 井上