小論文の書き方 / 小論文のコツ【初級・中級編】
大学の推薦入試やAO入試のため小論文を練習する人も増えてきましたので、今回は小論文の書き方(初級・中級編)について書きます。
書店に行くと、たくさんの小論文対策の参考書が並んでいますが、頭で理解しただけでは、本番で手は動きません。実際に手を動かして練習しなければ制限時間内に書き終わるのは難しいでしょう。今回は初級・中級編ですので、基本的なことから紹介します。ぜひ参考にして、何度も書いて担当の先生に添削してもらいましょう。
一口に小論文といっても3種類のパターンがあります。
小論文~3つのパターン~
- 「~についてあなたの考えを書きなさい」という課題形式
- 「~についてあなたは賛成か、反対か」という2択形式
- 「資料(英文の場合もあり)を読み、あなたの考えを書きなさい」
まずは、志望大学がどのパターンなのかを理解し同じ形式のものを多く練習しましょう!
では、ここからが本題です。まず、基本的な流れは5段落です(800字~1000字を想定しています)。
基本構成~5段落~
【1】 問題提起(自分で考える場合もあれば、指定される場合もある)
【2】 自分の考えと理由
【3】 予想される反対意見と一部の評価(完全否定はやめましょう)
【4】 自分の考えの問題点と解決策(これが大切)
【5】 まとめ
基本的には慣れるまで、この5段落構成を意識しながら書くと良いのですが、そのうえでの「構成上のコツ」と「内容のポイント」をお教えします!
構成上のコツ
・【2】~【5】の書き出しを「たしかに」「しかし」「ところで」「よって」にする。
(慣れるまでこの形式にしておくと書きやすい)
・【4】と【5】で、全体の50%を目安にする。
・【2】と【5】で同じ表現(文章)を書かない。
内容のポイント
ポイントⅠ 自分の考えを明確にすること。
そもそもあなたの意見は何なのか、それが伝わらなければ点数はもらえません。2択形式で「どちらでもよい」など書くのは論外です。まずは自分の意見をはっきり書きましょう。
ポイントⅡ 当たり前のことを書かないこと。
「携帯電話にマナーは必要だ」「ネット社会では情報の真偽を確認する」「国際化で英語は必要だ」・・・など社会通念上、当然と思われることや誰でも書ける内容を書いても評価は高くありません。自分ができること、潜んでいる危険性、今後の可能性などに焦点をあてるとよいでしょう。
ポイントⅢ 地球規模の話にならないこと。
「核兵器は廃絶すべき」「戦争はよくない」「地球温暖化を防ぎたい」・・・など、あまりに大きな話をするとたかだか小論文です。すべてを書くのは難しいです。もちろん課題にもよりますが、身近な内容を書きましょう。
以上です。今まで小論文を書いたことがない人でも、きっと手が動くと思います。最初から上手な文章を書く必要はありませんので、気軽に手を動かしてみましょう。
最後にこれは初級・中級編です。一部の難関国公立大学や私立大学では、ある程度の専門的な知識を要求されたり、資料を複数読み取って要約を求めることもあります。こちらはまた別の機会に紹介したいと思います。