『初対面の問題』から『見慣れた問題』へ~何を目指して反復するか~

倉敷校

◆反復が大事なんて分かってる!!

小中高問わず、学力の向上には反復(繰り返し)が絶対に欠かせません。
これは勉強に限らず、どんなスポーツでも、ピアノなどの楽器でも、またみなさんが大好きな(?)ゲームでも同じです。一回やっただけで上手にできるはずも高得点取れるはずもありません。何事も繰り返しやるからこそ上達するのだ!・・・なんてことは今更言われなくても普段からイヤというほど聞かされていますよね。

 

◆解き直し(反復)しているのに成績が上がらない!

でも、「宿題では毎回解き直しまでしてるのに、凡ミスは減らないし成績も上がらないのです」という声を聞くこともあります。

どうしてそういうことが起こるのでしょうか・・・?

一言で言えば、反復が足りず、脳にしみ込むまでやっていないということなのですが、では一体どれだけやればいいのでしょうか?

3回?5回?10回?・・・回数については問題の難易度や個人差があります。なのでここでは反復の<回数>ではなく、どういう<状態>になればいいかという点について考えてみたいと思います。

 

◆初対面の人の名前を覚えるまで

ある人と初めて会って名前を聞いたとします。

5分後にはまだ名前覚えていますよね?
でも1週間後に再び会って、名前がすんなり思い出せるしょうか?・・・まぁだいたいムリですよね?それは初対面の時と状態が変わっていないからです。

算数の問題もこれと同じです。
授業で説明で聞いたすぐ後は解けます。
でも1週間後にもう一度やろうとしても解けない場合が出てくるはずです。
それは自分にとって初対面の問題のままということです。


◆見慣れた人、見慣れた問題

では、その初対面だった人と同じクラスや部活に入って、1週間のうち5日くらい会ったらどうでしょう?
その人はあなたにとって「見慣れた人」になっている訳で、名前もバッチリ覚えているでしょう。
さらにはその人はどんな人でどんなことに興味を持っていて、どういうことを言えば喜んでくれるかとか、どんな風に接したら良いかといったことなどがかなり分かってきているのではないでしょうか?

 算数の問題も1週間に3~5回もやれば、見ただけで「ああ、この問題ね!」と一瞬で色んなことが頭に浮かぶようになります。ただし先生に言われたからと言ってなんとなく2回解いたところで、その問題が見慣れた状態になるはずはありません。

できなかった問題を、前回から1~3日くらい間をあけて「この問題のポイントは何だったかな」と意識しながら解くのを3回ほど繰り返すと、
「ああ、この問題はこうやって解くんだ」
「前にここで間違えたから注意だな」
と、どう対処すればいいかが分かってきます。これが<見慣れた状態>です。

とにかく、解き直しの目的は「見慣れた状態」にすること。
全ての問題をこの状態にできれば全ての科目のテストで高得点が取れるはずです。

ぜひ「見慣れた状態」にすることを意識してください!


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問題を見慣れた状態にするための解き直しの流れの例をあげてみます。


宿題で出来なかった問題の解き直しのやり方(例)
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<1日目>
まず宿題をやり、すぐに答え合わせをする。
間違えた問題は解答・解説を見て理解し、2回目を自力で解く。
解けなかったら解答を見て理解して再び解く(3回目)。
※できる人は1回で終わるし、3回でも終わらない人もいるかもしれません。とにかくこの段階(1日目)で自力で解答できるまで持っていくことです。解答を見ても分からない場合は土日のQAで質問して自力で解けるようにします。
★ここで終わっている人はチェックテスト当日には忘れてしまっていて不合格となる場合が多いです。下の2日目以降の忘れかけた頃にもう一度!が大事です!!
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<2日目>
1日から2~3日ほど間を空けて(忘れかけた頃に)もう一度解く。
解けなかったら解答を見て思い出して再び解く。
※これもできる人は1回で終わるし、何回かかかる人もいるでしょう。
★ここまでできている人が上位者です!
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<3日目>
授業前(チェックテスト前)までに最初解けなかった問題をもう一度解く。
すんなり出来ればOK。出来なければもう一度。
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ぜひ問題を「見慣れた状態」にすることを意識してください!

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