人の2種類の能力/クローズスキル、オープンスキルと勉強の関係

2024年5月22日庭瀬校

こんにちは。前です。
まずは飯テロ(グルメ紹介)第4弾!

①家系ラーメン「〇〇商店」
岡山駅近くにあります。いまも月に1回以上行ってます。岡山で一番好きなラーメン。
”家系ラーメン”の発祥は神奈川県横浜市の六角橋という町の「六角家」です(のはず)。学生時代(約35年前!)、テニスの練習後に後輩を連れて通った懐かしい味。ここに限らず、岡山は美味しいラーメン屋がたくさんありますよね。みなさんのお好みは??

②日本そば「水谷」
高島屋~イオンの近くにあります。こちらは25年くらい前から、岡山に帰省するたびにそば好きの父母に連れられてよく来ました。ここのそばは最高ですよ。鮫の皮ですりおろしたわさびをのせて食べるのがいいんですよね。うちの子たちも1人前ペロリ。(3月の写真ですみません)


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ここから本題。

昨日(5月19日)はテニス復帰第2戦。岡山市東区のダブルス大会に参戦してきました。
結果は、ショット(球)の精度、威力(クローズスキル)の復調がまだまだだったのですが、試合運びや相手との駆け引きの部分(オープンスキル)で補うことができ、かなりレベル高いメンバーの中で善戦はできたものの、優勝まではほど遠かったです。もう少し時間かかりそうだな~。

さて、上で「クローズスキル」「オープンスキル」というあまり耳にしない言葉を使いました。
勉強にも関係してくるこの2つの言葉について今日はお話しします。

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さて、
人の能力は、クローズスキルオープンスキルという2種類の分類ができます。
主にスポーツの世界で使われる言葉ですが、勉強にも通じる、とりわけ受験生は意識しておきたい概念なのでご紹介します。

まず、
クローズスキル(closed-skill)とは、
決まった形を再現する能力。
例えば、
 ・楽器の演奏
 ・短距離走や幅跳び、砲丸投げなど多くの陸上競技
 ・読み書き、漢字や英単語、計算の練習
 ・ダンス
などです。

↑クローズスキル例①:漢字やひらがなの練習は正しい形の再現を求めるもの。

↑クローズスキル例②:対人スポーツのテニスでも、基本ショットの練習はクローズスキル(再現性)を高めるものです。

↑クローズスキル例③:吹奏楽など楽器演奏もかなり高いレベルのクローズスキル(再現性)が求められます。


一方、
オープンスキル(opened-skill)とは、
相手や状況に対応する能力。
例えば、
 ・対人スポーツ(テニスや柔道、卓球、バトミントンなど)で、相手の武器や弱点、刻々と変化する状況に対応して、ベストな手を選択して繰り出す能力。
 ・テストや入試で、初めて見る問題に対して、いくつもの解き方の中から最適な(一番良い)解き方を選択して解いていく能力。
 ・お医者さんが患者の診断・検査結果から考えられる病名を絞り込み、その患者さんに適切な処置・治療を選択し、施していく能力。

↑オープンスキル例①:テニスなど対人スポーツでは、ほとんどの場面で、「どのコースにどのくらいの強さで打つか?」といった無数の選択肢があります。その選択肢の中からよりよいものを選び実行する能力をオープンスキルと言います。ただし、「打つ」というクローズスキルが身についていないとオープンスキルは発揮されません。
写真は西丸先生(左)とペアを組んで試合に出た時のもの。

↑オープンスキル例②:料理。皮を剥いたり切ったり焼いたりといったクローズスキルを融合して、食材を選び、食べる人が喜ぶメニューを選択して料理する・・・みなさんのお母さん(お父さん)が毎日発揮しているオープンスキルです。
我が家では3歳くらいから料理を手伝ってもらい、オープンスキル脳を鍛えています。玉ねぎが目にしみるからゴーグルつけてるのが笑えませんか(笑)子供が自分で考えて始めました。「目が痛いからヤダ~!」じゃなくて「ゴーグルつけたらできる!」これも対応力ですよね。


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上の写真説明に書いたのですが、オープンスキルは、基本技術=クローズスキルの習得があって発揮されるものです。
では勉強にはどう関係してくるのでしょうか。



■受験勉強におけるクローズスキルとオープンスキル

勉強のほとんどの時間は、クローズスキル(正しい形の再現性)の習得です。
算数、数学で例を挙げますと、
(小学生)基本の計算、面積、体積の出し方、つるかめ算や植木算の解き方、、、
(中学生)正負の計算、文字式の計算、方程式の解き方、関数の解き方、因数分解、、、
(高校生)二次関数、三角比、確率、データの分析、数列、ベクトル、三角関数、微分積分、、、
などなど、それぞれの理論、解き方を学び、例題や反復練習(解き直し)を通して習得する。
これはクローズスキル(再現性)を高める勉強です。


そして次の段階。

たとえば、
「これは体積を求める問題」と単元が分かっている問題では、クローズスキルを習得していれば解けるのは当然です。
学校の定期テストも出題範囲が分かっているので、基本的にクローズスキル中心の対応となります。解けない場合は、クローズスキルの練習、反復が足りていないというだけです。



しかし、入試で初めて見る問題。長い文章題。
これは一体、どの単元の問題で、どの解き方を使うのか?


「これは〇〇の問題だ」と判断し、いくつかある解き方の中で、どれがベストか?
その判断力、対応力が低いと入試問題を解き切ることはできません。
その判断力、対応力こそが勉強におけるオープンスキルです。


英語でもありますよね。単語や文法の学習はクローズスキルですよね。長文読解や英作文は難易度が上がれば上がるほどオープンスキルになってくるのでしょう。あいさつの仕方だって何通りもある中からその場にマッチした言い方を選べるのは英語のオープンスキルが高いと言えるでしょう。



■受験にむけてオープンスキル(判断力・対応力)を鍛えるには?

クローズスキルの練習をとことんやっていけば、ある程度のオープンスキル(思考力や判断力)は自然と身についてくるでしょう。
そのやり方でも、県立中学、県立高校くらいの受験は突破できるかもしれません。しかし、仕方ないことですが時間がかかる。

そこで、オープンスキル(受験における対応力→得点力)の習得を加速する方法があります。

賢明な読者の方は気づいていると思います。

そうです。

オープンスキルを高めるには、
試合形式(本番、実戦形式)の練習。


つまり、勉強におけるオープンスキルの意味を本人が理解、意識し、
単元不明の初見の問題や入試の過去問を、オープンスキル思考で解く練習を積むことが効果的です。



上の説明では、小学生にはちょっとイメージしにくいかな・・・。

まぁ大丈夫です。安心してください。
小6受験クラスの1学期まではクローズスキルを極めていく段階だと私は思います。
今のまま研鑽(けんさん)を積んでください。
そして、夏期講習からオープンスキルを鍛える講座が入ってきます。

中3生,高3生にも、必要なタイミングで、必要なオープンスキル養成講座を開講していきます。


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要するに入試、受験ってのは、
クローズスキルとオープンスキルのトータル勝負だ。
段階をふんで、バランスよく鍛えていこう!


(注)あくまで私(前)個人の考える表現方法ですので、異なる定義づけや表現を否定するものでは決してありません。

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