上に立つ者の人間学/読書会のすすめ

2024年6月21日庭瀬校


こんにちは。庭瀬校・前です。
最近、庭瀬地域の小学生の
朝の登校の場面に出会うことがよくあります。
10人前後の登校班を組んで、上級生が下級生を気にかけながら、列を乱すこともなく、見ていて清々しくなるくらいの隊列で歩いていて、感心してしまいます。

↓(注)写真は庭瀬とは別の地区の登校班の様子です。(ウチの子含む


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登校班の上級生や班長も立派な『リーダー=上に立つ者』ですね。


人が人と関わって生きる限り、小は家庭(親子、兄弟姉妹)から、登校班、クラブ、学校、会社、、、大は国家まで、そこには必ず「長幼の序」(ちょうようのじょ。目上の人と目下の人の序列)が生まれます。例えば登校班でも、目上の人(上級生、班長)がいい加減だと、隊列は乱れ、下級生をきちんと安全に学校まで導いてやれないでしょう。
上に立つ者の人間学が求められる所以(ゆえん)です。




では、
上に立つ者に求められる条件とは何か。

中国戦国時代(紀元前5世紀ごろ)の古典『列子』にこういう話があります。
楚(そ)という国の荘王(そうおう)という王様が、ある賢人(けんじん。人々を教え導く立派な人)に尋ねました。


王様「私は君主(王様)になったので、国を治める方法を知りたい。どうやったらいいのでしょうか。教えてください」

賢人「私は修身(身を治めること。勉強して立派な人になること)は知っていますが、国を治めることはよく知りません。
ただ、君主が身治まって(立派な人となって)、国が乱れたのを聞いたことはありません。
また、君主が身乱れて(立派でない人で)国がうまく治まったのも聞いたことがありません。
つまり、根本は身(人格)にあるということです。
ですから末梢(まっしょう。この場合は、国を治める具体的な方法。法律やルール作りとか、産業の育成とかではないでしょうか)に関して私から言えることはありません」

王様「よし、わかった」⇒まず勉強して立派な人になろう。

楚(そ)の国はこの荘王の時に中国で広大な領土を得て隆盛を極め、荘王は「春秋五覇」(当時の偉大な王様)の一人に数えられた。

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■上に立つ者に求められる条件■


【1】修身。立派な人格
<修身(身を治めること。立派な人間性を持つこと)こそが上に立つ者の第一の条件>とは、上で紹介した文章の通り、古来より語り継がれるところである。これは現代でも変わらない条件だろう。

【2】実力、実行力
第二条件は実力である。
実力とは実行力のことだ」と、故・豊田良平氏(元・関西師友協会副会長)はおっしゃられたが、実行力のない人を上に得た組織ほど不幸なものはない。

【3】感化力:人を巻き込んでいく力
第三条件は感化力である。
人を巻き込んでいく力、人の意識をかき立てていく力である。よき感化を与えないと組織は勢いを失い、病む。

【4】勇猛心
第四条件は勇猛心(ゆうもうしん)である。
自己と組織の向上のために、いかなる困難にも臆せず、奮い立っていく心。小成(ちょっとうまくいったこと)に安んじず(油断しないで)、未知の領域に向かって努力精進する心である。

【5】ロマン:方向を示す力
第五条件はロマンである。方向を示す力と言ってもいい。「こんなチーム、こんな組織にしたい」という理念。

【6】思いやり
そして何より大事なのは、「人を思いやる心」であろう。
「大きなことをしたかどうかではなく、平素から人に思いやりを持つ人は神仏が大きな目で見守っている」社会福祉法人の一燈園(いっとうえん)創始者・西田天香氏の言葉。



※引用元:『小さな人生論③』致知出版社

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一国は一人をもって興り(おこり)、一人をもって亡ぶ(ほろぶ)
小は家庭から大は国家まで、人間が集うあらゆる組織の盛衰は、上に立つ者のいかんで決まる。

二宮金次郎の銅像が手にしている『大学』という書物の一節より。


紀元前500年ごろの荘王の時に大きな勢力と繁栄を示した楚(そ)でしたが、次の7代目の共王(きょうおう)がはっきり言うと不勉強なダメ君主で、みるみると勢力や領土を失っていきます。その後も細々と存在感弱く存続していましたが、紀元前223年に滅ぼされてしまいます。



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当ブログの読者の方はもうお気づきですね。(笑)
そうです! 『上に立つ者の条件』、、、私が尊敬するあのお方に当てはまることばかりです。



では、どうやって身を治めていくか。どうやって立派な人間性を育んでいくか。



読書をお勧めします。

あのお方もめちゃくちゃ本を所蔵され、読まれています。

もちろん、自分だけの経験の範囲でも人間は成長していくものですが、
良書を通じて先人の経験や知恵から学ぶことは、人の心や価値観を広げてくれ、その成長を劇的に加速してくれるものです。
とりわけ、素直で感受性あふれる子どもが受ける影響は大きなものとなるでしょう。
だから子どもは良書に触れるべきだと私は思います。


そこで、
KLCセミナー庭瀬校では、来る夏期講習で、小5、小6、中1を対象に、
すごい読書会』(庭瀬ver.)を開催いたします。
今回庭瀬校で扱う題材は、ある作家の幼少~少年時代のお母さまとの関わりのお話です。(短く、読みやすい文章です)


出版社で執筆、編集経験のあるスタッフより、気持ちが伝わる文章/感想文のコツについてレクチャーした後、
実際に読んでもらい、それぞれの感想を発表しあうことで、
「なるほど、そういう感じ方があるんだ・・・」
と、自分と異なる感性に触れる機会を得ることができます。
その上で、お子さまに感想文を書いていただきます。
これまでのお子さまから一皮むけた文章になることでしょう。

現在、40名を超えるお申込みをいただいていますが、定員までまだ少し余裕があります。


今回使用する書籍は、お子さまにプレゼントいたします。お父様、お母様もぜひご自宅で手に取ってご覧になってください。

では、      庭瀬校 前