醤油島、小豆島
平成25年12月、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。その和食の味付けの中心的存在といえば「醤油」です。すべての和食のベースになっていると言っても過言ではありません。また、醤油は地域ごとに好みがあり、関東では濃口醤油、近畿では淡口醤油、九州は甘め…など、様々なものがあります。醤油の地域性を実感したのは20歳くらいの時。岡山出身の私は、大学入学とともに関東に引っ越しました。私の家では刺身を食べるときには「刺身醤油」を必ず使うのですが、関東の人たち(少なくとも当時私の周りにいた人たち)は使わないと聞いてびっくり。地域差があるのだとその時実感したのであります。
そんな地域差がある醤油ですが、有名な産地としては、千葉県野田市、千葉県銚子市、兵庫県龍野市などがあげられます。そして瀬戸内海にも、醤油島ともいうべき島、「小豆島」があります。この小さな島に20を超える醤油の蔵元があるのです。小豆島では、現在でも、醤油づくりに木桶が利用されています。全国の木桶仕込みの醤油の3分の1以上が小豆島産と言われるほど。いまでも伝統的な醤油づくりが行われています。先日、念願かなって、蔵の見学に行ってまいりました。ずらっと歴史を感じる樽が並んでいます。古いものは100年以上も使われているものあるそうです。とても良い香りがします。この中に多くの菌が住み着いているそうです。この菌達が、醤油を作っているのですが、ここで注意。これらの菌は、熱や乾燥などには強く、たくましい菌らしいのですが、唯一の天敵が納豆菌らしいです。ですので、蔵を訪れる前には納豆はご法度。私、納豆も大好きなのですが、そこは我慢していきました。その甲斐もあり(?)、とてもいい経験ができました。
大元校 松尾